AliExpressで約2500回、トータル約1000万円の買い物をしてきたAli兄さんです。
AliExpressに限らず、個人輸入をしていると荷物の追跡をすると思います。
そして、追跡ステータスに表示される『office of exchange』=『国際交換局』ってなに?と気になったことありませんか?
今回はその『国際交換局』について解説します。
概要
正式には、『国際郵便通関交換局』と言い、国際郵便物の通関交換業務、発着業務を行っている郵便局です。
昔は全国に多くの交換局がありましたが、郵政民営化に伴い、多くが廃止局となり、現在は全国に6ヶ所となっています。
業務内容は、基本的に国際郵便物の通関交換業務、そして、地域区分局として配達局・地域別に郵便物を仕分ける業務、集配など交換局によって様々です。
世界にも日本と同様に、国際交換局は存在し、追跡ステータスに『office of exchange』と表記されたりする、あれのことです。
中国からChina Post(中国郵政)で、Rの国際書留で送られた追跡です。
このように、通関に問題がなければ、中1〜2日で交換局から発送されます。
国内の国際交換局
所在地 | 主な取り扱い郵便物 | |
東京国際郵便局 | 東京都江東区 | EMS(東日本) |
川崎東郵便局 | 神奈川県川崎市川崎区 | 航空小包(東日本)、航空通常便、SAL便、船便 |
中部国際郵便局 | 愛知県常滑市 | EMS・航空小包(中部) |
大阪国際郵便局 | 大阪府泉南市 | EMS・航空小包(近畿・中国・四国) |
新福岡郵便局 | 福岡県福岡市東区 | EMS・航空小包(九州) |
那覇中央郵便局 | 沖縄県那覇市 | EMS・航空小包(沖縄) |
現在は上記のように全国に6ヶ所です。
注目してほしいのは、各交換局で取り扱い郵便物が違います。
EMS、航空小包は海外から各交換局に直接届き、担当地域へと配送されます。
航空通常便、SAL便、船便は、海外から全て川崎東郵便局に届き、全国へ配送されます。
日本郵政が開示している情報では、交換局へ到着してから、受取人への配達日数は中3日とされています。
※ あくまでも基本的な目安で、距離や国際情勢により変動はあるようです。
郵便物は郵袋という布袋に入れて現地から送られてきます。
各国の郵便局は日本ほど正確に仕事がなされているとも限らないので、たまにイレギュラーで種類が異なる郵便物が各交換局に到着することもあるようです。
しかし、これは、日本郵政は受け入れるしかないので各交換局で処理されます。
追跡番号の簡単な解説
慣れていない方は、自分の荷物が一体どれに当てはまるのかわからないと思いますが、国際ルールとして、末尾に国名コードがある追跡番号の頭1文字を見れば、以下のように荷物の種類がわかります。
ざっくりとだけ説明します。
構図で言うと、世界共通の追跡番号というのは『2桁の種別コード+9桁の数字+2桁の国名コード』となっています。
C→国際小包(フランス語で小包の意味=Colisの略)
R→国際書留郵便(英語で書留の意味=Registeredの略) ePacket
L→国際特定記録 ePacketライト
U→無記録郵便 Small Packet ※ 追跡不可
そして、末尾2桁は国際標準機構(ISO)ISO 3166-1の国名コードが割り振られています。
例えば、中国からの国際特定記録だと、『L◯123456789CN』という感じです。(CN=中国)
※ 2桁目の◯にはさほど意味はありません。
ePacketやePacketライトというのはあくまでも日本郵政が愛称として名付けたもので、チャイナポストのePacketとは厳密には異なります。
世間的にはあちら側が真似をしていると言われていますが…。
ですので、Lの国際特定記録でも中国からのラベルに、ePacketの表記で送られてくるケースはありますし、むしろ大半がそうです。
これは、Chunghwa Post (中華郵政)のUから始まる無記録郵便です。
中国と台湾の政治情勢は複雑で、正式には
台湾🇹🇼=中華民国
となっています。
Chunghwa Post (中華郵政)は俗に言う台湾ポストのことですが、明確に『TAIWAN Post』台湾ポストと銘打った会社や物など存在しません。
しかし、国名コードは台湾を指す、『TW』が使われます。
認識は台湾ポストで問題ないですが、China Post(中国郵政)とは違うので気をつけて下さい。
SAL便の簡単な解説
SAL便というのは、日本国内と到着国内では船便として扱い、両国間は航空輸送するので、船便より速く、航空便より安いサービスです。
一般の方には馴染みがないSAL便ですが、実は、EMS以外はSAL便対応です。
国際小包・国際書留は、国際特定記録に比べると体感的には早いようですが、一概には言えません。
送料は船便扱いで安い、でも実際の発送方法は航空便扱い、となると差出人であるセラーはSAL便で発送しますよね。
受取人からしても、航空便扱いとなれば異論はないと思います。
しかし、航空機の空きスペースを利用しての隙間発送になるので、もしも、空きスペースが無い場合は…、どんどん遅れます。
となると、現地の国際交換局で停滞…。
航空会社に受け渡して空港で停滞…。
どうでしょうか?
これで、なぜ、EMS以外の郵便物、特にLで始まる国際特定記録、Uで始まる無記録郵便が遅いのかおわかり頂けると思います。
配送当日の飛行機の空きスペースによって配送スピードが左右されるので、たまに速く到着する場合もあると思います。
そうです。それは、単なる『運』です。
ですので、配送会社を名指しして「◯◯は遅い!」「◯◯は速くて良い」など時系列で解説しているサイトをよく見ますが、あの議論はあまり意味をなしません。
「じゃあ、一体、安くて速くて安心なのはどこなんだ!」となると、
現地の公的な郵便(China PostやChunghwa Postなど)で、種別は最低でも国際特定記録郵便を選んで下さい。
と言っても、現地の下請け配送業者(cainiaoやyanwenなど)やAliExpress Standard shippingなど、どれが国際特定記録郵便かわからないと思います。
そこで見てほしいのが、輸送方法に『追跡機能を利用可能』と書いてある種別を選んで下さい。
そうすると、追跡も日本郵政のサイトから確認できますし、必要以上に現地の安い配送業者をたらい回しにされることもありません。
もし、輸送種別にePacketと書いてあれば、それ一択ですね。
あくまでも、アリエクスプレスで約2500回買い物してきた、私個人の見解です😌
配送・追跡などに関してはこちらから。
問い合わせのコツ
個人輸入の際、追跡番号の見方、エラー、疑問、質問等があれば、直接、国際交換局へ問い合わせると親切に答えてくれます。
よくあるのが、AliExpressで買い物して、追跡のステータスで『国際交換局に到着』となっているけど、なかなか進捗がない…。
大体は、航空会社に引き渡して空港で積荷待ちだと思いますが、心配な場合は、臆することなく直接問い合わせしてみましょう。
その際のコツは、
これもあくまで基本的な話で、問い合わせの地域、種別が変わっても業務内容は通ずるところがあるので、決して無下にはされません。
ただし、各地域、各部署に正確に問い合わせした方が、問題解決に差が出るのは確かです。
国際交換局の方々はプロです。下手なウェブサイトから情報を得るより、直接電話して質問してみてください。頼りになりますよ😉
逆にNGなのは…
最寄りの郵便局や、日本郵政『お客様サービス相談センター』に問い合わせすることです。
これは本当に時間の無駄ですし、話が通じないのでイラッとするだけです。
単なるオペレーターなので国際郵便の知識はほぼ無いです。
本当にやめたほうが良いです。
【 まとめ 】
📌 国際交換局は全国に6ヶ所。荷物の種別によって問い合わせをする。
📌 日本郵政の『お客様サービス相談センター』に問い合わせはしない方が良い。
📌 郵便種別とSAL便を理解して、注文の際に配送種別を決める。
📌 できるだけ安く速く配送を希望するなら、荷物のピックアップから正確な追跡情報を確認できる、現地の公的な郵便局の、種別は国際特定記録(ePacket)にするか、『追跡機能を利用可能』の表示がある種別にする。
いかがでしたか?
日本の国際交換局は、海外からの荷物の袋が破れていたら補修して発送してくれたり、濡れていたら乾かして発送してくれたり、海外の郵便局に比べたら本当に素晴らしいと私は思っています。
問い合わせの電話対応でも、いつも問題解決まで親身に寄り添ってくれます。
また、多くの方はSAL便をご存じないので、これを理解してもらえると、国際郵便はある程度時間がかかる、というのを納得して頂けるのではないでしょうか。
AliExpressで買い物の際は、発送種別に注目して配送方法を選んでみて下さい♪